活動 -RIRCL-
NPO法人 農と人とくらし研究センター
随想 むらのくらしからみえること あわくら通信
小松展之著 『随想 むらのくらしからみえること あわくら通信』
この小冊子は著者がかつて暮らした山村生活の日々の記録・「あわくら通信」から「むらのくらし」にかかわる部分をまとめたものである。著者の中国山村・20戸あまりの集落生活は16年にわたり、この「随想」の項目も55にわたるが、そのなかから村人の心情について触れられた箇所に注目したい。
それは気質・気風の「ひっそり」「あいまい」「ずさん」というキーワードである。
著者は定住2年めにそれを感じ、はじめは負の面を、つまりマイナスイメージで捉えていたが、必ずしもそれだけでなく、同時にむらびとのしたたかさでもあるという認識に変わったという。この言葉はふつう日本語としてはあまり良い語感を持たないが、いまもなお著者はこれにこだわり続けている。
このみっつはそれぞれ重なり合うのだが、あえていえば「ひっそり」は「される側」であり、「あいまい、ずさん」は物事をすすめる側に多いという。このふたつの「側」がむらの中で長期的にいえばそれぞれ入れ替わり、公平さが保たれるという。
「限界集落」論以降、最近は多様な山村論が多いが、それだけに内部生活経験者の発言は貴重である。
2009.4 埼玉文学倶楽部出版部刊
この小冊子は著者がかつて暮らした山村生活の日々の記録・「あわくら通信」から「むらのくらし」にかかわる部分をまとめたものである。著者の中国山村・20戸あまりの集落生活は16年にわたり、この「随想」の項目も55にわたるが、そのなかから村人の心情について触れられた箇所に注目したい。
それは気質・気風の「ひっそり」「あいまい」「ずさん」というキーワードである。
著者は定住2年めにそれを感じ、はじめは負の面を、つまりマイナスイメージで捉えていたが、必ずしもそれだけでなく、同時にむらびとのしたたかさでもあるという認識に変わったという。この言葉はふつう日本語としてはあまり良い語感を持たないが、いまもなお著者はこれにこだわり続けている。
このみっつはそれぞれ重なり合うのだが、あえていえば「ひっそり」は「される側」であり、「あいまい、ずさん」は物事をすすめる側に多いという。このふたつの「側」がむらの中で長期的にいえばそれぞれ入れ替わり、公平さが保たれるという。
「限界集落」論以降、最近は多様な山村論が多いが、それだけに内部生活経験者の発言は貴重である。
(森川)
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